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みんなで考えるSDGs 第19回 世界と日本のSDGs
みんなで考えるSDGs 第19回 世界と日本のSDGs
2023/04/28
- 国別達成ランキングから見える日本の課題
- 早いものでSDGsコラムも第19回を数えるまでになりました。
SDGs、SDGsって耳にはするけれど実際のところ進捗はどうなっているのか、現状どれくらい課題を達成しているのか、気になりはしませんか?
今回は、国別SDGs達成ランキングや他国の取り組み事例なども紹介しながら、現在の日本の取り組みについて見ていきたいと思います。
国連の研究組織であるSDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)発表の
「Sustainable Development Report」(持続可能な開発レポート)の
2022年度版SDGs達成度ランキングによると、
日本の達成度は世界163ヵ国のうち第19位とのことです。
スコアは100点満点中79.58(全て達成した時のスコアを100とする)。
ちなみに、ランキング上位は北欧をはじめとした欧州の国々が並んでいます。
順位 国名 スコア
1位 フィンランド 86.51 11位 イギリス 80.55
2位 デンマーク 85.63 12位 ポーランド 80.54
3位 スウェーデン 85.19 13位 チェコ共和国 80.47
4位 ノルウェー 82.35 14位 ラトビア 80.28
5位 オーストリア 82.32 15位 スロベニア 79.95
6位 ドイツ 82.18 16位 スペイン 79.90
7位 フランス 81.24 17位 オランダ 79.85
8位 スイス 80.79 18位 ベルギー 79.69
9位 アイルランド 80.66 19位 日本 79.58
10位 エストニア 80.62 20位 ポルトガル 79.23
北欧がほぼ上位独占…すごいですね。
日本とランキング上位の国とのスコアを比べると10点までは開いていないまでも、かなり差があることがわかります。
さて、日本は19位という成績ですが、あなたはどう見ますか?
予想より高かったでしょうか低かったでしょうか?
79.58というスコアを見る限り、目安として約3/4は達成しているといったところ…でしょうか。
アジアの国の中では上位のスコアをとっているようですが、筆者としては正直なところ思ったより低いなと感じました。
結構メディアなどでSDGsについて耳にするようになったので
達成度もそれなりに高いのではと思っていましたが、まだまだ人によって温度差がかなりあるのかもしれませんね。
では、SDGs17の目標別での日本の評価を見てみましょう。
【目標を達成している】
4:質の高い教育をみんなに
9:産業と技術革新の基盤をつくろう
16:平和と公正をすべての人に
【課題が残る】
1:貧困をなくそう
3:すべての人に健康と福祉を
6:安全な水とトイレを世界中に
8:働きがいも経済成長も
11:住み続けられるまちづくりを
【重要な課題が残る】
2:飢餓をゼロに
7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
10:人や国の不平等をなくそう
【大きな課題が残る】
5:ジェンダー平等を実現しよう
12:つくる責任つかう責任
13:気候変動に具体的な対策を
14:海の豊かさを守ろう
15:陸の豊かさも守ろう
17:パートナーシップで目標を達成しよう
こうしてまとめてみると、どの目標を頑張ったのか、今後どの目標に力を入れていかなければいけないのかが少しは分かりやすくなりますね。
教育や産業・平和などは達成しているものの、福祉、環境問題やジェンダー格差などにはまだ課題が残っていたり遅れていたりするようです。
- ほかの国々はどのような取り組みをしているのか
- 日本の課題が見えてきたところで、日本以外の国はどのようにSDGsの目標を達成していってるのかも気になるところですね。
今回はランキング上位の北欧諸国の取り組みについて見ていきましょう。
【3:すべての人に健康と福祉を】
北欧といえば福祉が充実しているという印象を抱く方も多いのではないでしょうか。日本は“まだ課題が残る”という評価を受けている福祉。北欧の国々はどのような工夫で目標を達成しているのでしょうか。
北欧諸国は税負担が重いことでも有名です。その基本税率は、25%前後。…かなり高いですね。でも、国民からの不満はあまり出てこないようです。いったい何故でしょうか。
それは充実した福祉で国民に還元していることが大きいようです。教育や医療などが無償となる場合も多く、また税金による所得の再分配を行うことで所得格差も拡がりにくくなるのだそう。
たしかに、還元されている実感があったり、いざという時の保障が手厚ければ、税負担が大きくとも不満はあまり溜まらないかもしれませんね。
北欧と日本では条件も色々違ってくるため、そのまま真似をすることは難しいでしょうが、こういうやり方もあるということで参考になるかなと思いました。
【7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに】
【12:つくる責任つかう責任】
それから、今回の記事を書くにあたり色々と調べていて驚いたのですが、スウェーデンは家庭ごみのリサイクル率がなんと99%なんだそうです…!
焼却してその時に出るエネルギーを再利用したり(スウェーデン全体の電気需要の約半分を再生可能エネルギーが賄っている)、再資源として新しい製品に利用したり、肥料にしたりとほぼ無駄なく処理されています。
ゴミ収集が有料だったり、化石燃料の使用に重税がかけられていたり、紙や電気器具などは生産者が使用後の回収を行いリサイクルをする責任があったりと、優秀さの陰にはそれ相応の厳格なルールもあるようです。それでも、国民一人一人が環境問題に意識を向け、真剣に向き合い努力しているからこそ達成できることだと思います。
【5:ジェンダー平等を実現しよう】
北欧はジェンダー平等の面でも世界をリードしています。
例としてあげられるのは、政界。女性議員比率が4割を超えていて、既に女性の首相が活躍していたりと日本とは大きく異なります。(ちなみに日本の女性議員比率は約1割で、G7諸国の中でも最低の数値であるようです。)
北欧も、最初からこうだったわけではないようですが、クオータ制という女性の割合を一定に引き上げる制度を取り入れたり、働く女性の増加とともに「人口の半分は女性が占めるわけだから、女性も代表を務めたり、チャンスを平等に与えることはメリットになる」という意識を根付かせていったりと男女格差の縮小に成功しました。日本は、社会通念やしきたりを重視している面があるのか、いまだに男性主権の社会といった要素が他国と比べて強いようです。しかし、日本でも近年「男性は働きに出て、女性は家で家事育児、という考え方は古い」と言われるようになったりと、次第に日本人の意識も変わっていっているのかもしれません。
- 最後に
- SDGs達成ランキングと他国の取り組み事例を見てきましたが、いかがでしたか?
目標を達成するには、より合理的な意見を浸透させて国民の意識を改革したり、法を整備してある程度の拘束力で良い方向へ促したり
具体的な方法があることを知り、なるほどと思いました。
日本でも「2030年までに企業の女性役員比率を30%以上引き上げることを目標にする」、とのことでニュースになっています。
あと7年で実現することができれば、大きな課題が残ると言われている「5:ジェンダー平等を実現しよう」の達成に大きく近づくことと思います。
より住みやすくより平和でより公正な世の中に近づくよう、周りを参考にしながらも自分たちなりのやり方を模索しつつやっていけるといいですね。
SDGsコラム担当:Ueno
みんなで考えるSDGs 続きの第20回はこちら
みんなで考えるSDGs 前回の第18回はこちら
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