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みんなで考えるSDGs 第17回 歴史にヒントあり?
みんなで考えるSDGs 第17回 歴史にヒントあり?
2022/12/09
- SDGsの理想の形といえる循環型社会が過去に存在した!?
- このSDGsのコラムも通算で17回目となりました。
だいぶ色々な面から、生活や環境に関する現状と課題を見ていくことができたのではないかと思います。
さて、今回はある国の歴史とSDGsについてです。
あなたは、「3R」や「循環型社会」という言葉をご存知でしょうか。
「3R」とは”リデュース”・”リユース”・”リサイクル”の3つを指します。
意味としては、
リデュース(Reduce)…ゴミの発生そのものを減らすこと
リユース(Reuse)…使用済み製品を繰り返し使うこと
リサイクル(Recycle)…ゴミをもう一度、原材料として生まれ変わらせ利用すること。再生利用。
要は、3つともゴミを増やさないようにするためだったり、限りある資源を大切にするための取り組みです。
そして、その3つが実現された社会を「循環型社会」と呼びます。
ゴミが少なく、製品が積極的に再利用された環境に優しい社会のことですね。
SDGsが目指そうとしている完成形の一つだと思います。
”大量生産”や”使い捨て”製品に囲まれた時代を生きる私達には、循環型社会の実現はなかなか大変なことです。
しかし、置かれた環境や現状は違えど、とある国のある時代で循環型社会が既に実現していたというのはご存知でしょうか。
実はそれが、日本の江戸時代なんです。
昔の人々はどのような知恵や対策で環境問題に取り組んでいたのでしょうか。
今回は江戸時代における循環型社会の暮らしを見ていこうと思います。
- 江戸時代の暮らしから学ぶ
- 突然ですが、江戸時代の日本といえば、どのような特色があるでしょうか。
世界でも有数の人口(江戸には当時100万人ほどの人が暮らしていて、当時の首都の規模としてはなんと世界一)だったり、
また、戦争がほとんど起こることなく人々が豊かな暮らしをしていたりなど色々出てくるかと思いますが、
「鎖国」で海外との貿易や交流を絶っていたことも当時の暮らしを考える上での重要なポイントになるでしょう。
そう、海外との貿易がほぼ無かったということは、資源やエネルギーの輸入なども行えない状態ということになります。
【自給自足の資源と徹底した使い切りの精神】
そうすると、暮らしていくには食料や日用品ももちろんですが、資源をほぼ自国で賄わねばならないという大きなハンデがありました。
そこで登場するのが「植物資源」です。
当時の人々は、太陽エネルギーによって育った”植物”を元とする資源を頼り活かしながら、身の回りのものを徹底的に再利用する生活をしていました。
当時の身近な「植物」といえば、やはり稲作の“稲”。
お米を収穫した後の”ワラ”を人々は肥料や燃料・日用品に変え、余すことなく使い切り、生活に活かしていました。
それから、真っ直ぐでしなやかなで丈夫な繊維を持ち、成長の早い”竹”も欠かすことの出来ない存在です。
タケノコを食べるだけではなく、釣り竿やカゴや住宅の垣根など様々な姿で、当時の日常に溶け込んでいました。
暗い夜には“菜種油”や“動物油”を用いた行灯が辺りを照らしますし、暖を取ったり風呂を沸かすには、“木炭”や“薪”などを使っていました。
そして、使い終わって最後に残った「灰」さえも回収する業者がいたといいます。
江戸時代は、物が壊れたり不要になった時の「修理」や「回収」を行ってくれる業者が大変発達しており、それもゴミを出さない工夫として徹底されていました。
修理屋も、”鍋”や”釜”はもちろん”履物”や”算盤”などそれぞれ業者がいましたし、回収屋についてもそれぞれの業者に”溶けた蝋燭”や”髪の毛”まで回収してもらうことが出来ました。
そして修理されたものは直して再利用し、回収された不要品は別の物に再生したり燃料になったりしていました。
また、当時のヨーロッパではし尿により非常に不衛生な環境となっていたようですが、日本では、し尿は肥料にするため農家が買い取っていたそうです。
そういった努力もあり、日本の町並みは当時からとても綺麗だったとか。
【江戸時代の身近な生活に見る循環型社会】
次に、当時の身近な生活の一例として、着物・住まい・食料について触れてみたいと思います。
[着物]
親子や兄弟間で受け継いでいくのも珍しくなく、普段着は古着が当たり前だったようです。
着物は体型が変わっても一着の着物で賄えますし、小さな子供でも大きい部分を縫い上げてサイズ調整したりすれば大きくなっても着ることが出来ますよね。
それでも、着ることが出来なくなったら雑巾やオムツにし、使い切ったら燃料に、燃料で灰になったら肥料や釉薬などにしていたそうです。
[住まい]
木造建築のため、解体後は建築資材のほぼ全てを再利用できたそうです。
また暑さ対策としては、(冷房などはもちろんなかったため)風通しの良い造りにしたり、すだれなどを使ったりしていました。
自然の力で涼をとる、当時の人々の知恵がうかがえます。
[食料]
食料保存の技術が今より発達していなかったのもあるでしょうが
使う分だけ買っていましたし、使い捨て容器で販売することもありませんでした。
現在、問題となっている食品ロスは滅多になかったようです。
江戸時代などのドラマや映画で
豆腐を買いに来た町民が、豆腐を受け取るお皿を自宅より持参しているのを見たことがありますが
あれも循環型社会を実現している行動の一端だったんですね。
- 最後に
- 江戸時代における循環型社会について見てきました。
いかがでしたでしょうか。
今は”大量生産”の社会となり、物が壊れたら直すより買い替えてしまったほうが安価で済んだりしますよね。
私ももったいないな…とは思っても直すより買い直したほうが安いし手っ取り早く感じてしまい、恥ずかしながら結局買い替えてしまうことがあります。
なので、江戸時代の人々の徹底した自給自足と倹約の精神は調べれば調べるほど、本当に頭が下がる思いでした。
少しずつでも見習っていかねばならないと思います。
江戸時代を完全に真似るのは難しくとも、
令和の時代には令和ならではの「循環型社会」の実現方法が必ずあると思います。
これからを生きる先の世代だけではなく、
江戸時代などの前の世代にも胸を張れる環境づくりをしていきたいものです。
SDGsコラム担当:Ueno
みんなで考えるSDGs 続きの第18回はこちら
みんなで考えるSDGs 前回の第16回はこちら
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